Derailleur Brew Works

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BEER

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BLACKRAIN D.D TOWN

蜂蜜を使用したくどくない甘さのからりとしたハニーミルクスタウト。
飲みやすくスイーツにも合わせやすいスタウトです。
スタウト
原材料:麦芽/ハチミツ/乳糖/ホップ
ABV:5.0 IBU:22 SRM:30

¥3,780 ~ ¥15,120

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『母さん、ぼくのあの忽布どうしたでせうね?
ええ、夏、iReen10-9(旧ハギノチャヤ地区)からDTB:re(ドゥトンボリイ再開発地区)へいくみちで、渓谷へ落としたあの天然忽布ですよ。』

西暦2019年12月22日、ニシナリiReen10-9エリアとDTB:reを繋ぐ専用電磁高速道OTABEロードは、
豪雪により完全封鎖。
翌年に控えるオリンピックと、その5年後に開催されるWORLD Expsositonに備え、再開発が進められているDTB:re。
かつてはドゥトンボリイと呼ばれていた、ビッグ・リバーに沿った繁華街だ。
その繁華街に通ずる唯一の入国管理関門(ゲート)をもつ動線、OTABEロードの封鎖により、豪雪の中、アクセスを遮断され、孤立の夜を迎えていた。

俺は人造忽布密売事件の売上金を横領した嫌疑をかけられ、監察官たちから査問を受けていた。
やっていないことを証明するのは悪魔の力でもないとできやしない。
査問に疲れ果て、俺は -妻と離婚し、子供の養育費を稼ぐには安月給じゃ追いつかない-、ニューヨーク市警察本部忽布捜査課を辞め、今はしがない私立探偵業に身をやつしている。
俺の名はアプサル・アーロン。
稼ぐためには何でもやると決めていた。
浮気調査、運び屋も、迷子の猫探しだって、相応の報酬がいただけるなら喜んで。
俺の心を震わせる依頼なら、邪魔な人間の掃除屋(スイーパー)だって請け負ってやる。
面倒なことは御免だが。この街には、俺のような男が必要らしい。

DTB:reを象徴する超高層複合施設建造物、九里虎城(グリコサイン)。
俺は新たな依頼を受け、待ち合わせに九里虎城を指定され、その現場に出くわしていたんだ。
俺にとっては、ただの偶然だった。

このエリアの象徴である建造物外壁にある陸上選手型立体光波(ホログラム)。
胸部を刺されたように見える青年が、その機上に乗り込むのが見えた。
整備でもしているのか?モラトリアム・ボーイの目立ちたがりの衝動か?
そんな想像をめぐらした、その瞬間、陸上選手型立体光波の肩先から落下してきた。
俺の目の前に。俺にとっては、ただの偶然だった。

白い雪が、彼の周囲だけ、赤く染まっていく。

大丈夫か?誰か、救急(レスキュウ)を呼んでくれ。
俺が叫ぶも周囲にいる人間は誰も気づかぬふりをするばかりで。
そもそもこの豪雪の中、アクセスを遮断され、救急隊が来ることは困難なことは、さすがに俺でも予想ができることだった。

青年が、自らの右手に持つ爪ほどの大きさの花の実のようなもの。
それを俺に渡そうとする。
俺の名前は、デイブ・ハートランド。

こいつを、正しい使い方を。けして、やつらにわたしては、ならない。

息たえだえに、そう俺に語りかけ、右手の中にある花の実を俺に渡してきた。
彼は目を閉じ、俺の声かけに反応することはなかった。

俺はデイブのコートのポケットを漁り、ボロボロになった詩集と、STOUTと書かれた黒麦酒の瓶を抜き取り、俺のポケットに入れ直した。
なにかヒントがあるのかもしれない。職業柄の悪い癖だ。
黒麦酒の瓶は、栓が緩かったのかすぐ開いてしまったので、仕方がないなと独り言ち、口に含む。
乾いた喉にはちょうどいい苦味と甘み。少し意識と感覚を清澄(クリア)にする。

俺は振り向かず歩き出した。50メイトル後ろ、6時方向と4時方向に一人ずつ、合計二人。
俺を尾けてきているのがわかる。
交差点(クロスロード)にある光波鏡(ホログラム・カーブミラー)
越しに二人の姿を確認し、九里虎城の角を曲がり、DTB:re未開発エリアに逃げ込むつもりでいた。

一人は青鈍く光る三只眼(サンジヤン)を持つ無毛の男。こいつはニューヨーク市警時代に覚えがある。
アレクセイ・ホフピンスキ。かつて新人ながらFATBOYSに入隊を唯一許可され、除隊後は、夢洲(ドリーム・アイランド)での核廃棄施設占有事件の鎮圧、作戦名FATBOYS SLIM LEAGUEをたった一人で成し遂げた男。その後消息をたったと聞いていたが。
三只眼(サンジヤン)にホフピンスキが右手を添えると同時に、放たれる光の線。
俺は僅かに身をひねり、逸れた光は地面の雪とコールタールを溶かしていた。

振り向くと黒髪の女が背中に挿してある刀を抜き、俺に向かって走り出してきた。
この薬死丸狂子(ヤクシマル・キョウコ)、今宵のあたいの妖刀は、一味違うヨ!
4時方向にいた、もうひとりの女だ。

どこかで見た気がする。FATBOYS SLIM LEAGUE作戦時、夢洲で拉致された薬師丸博士には一人娘、響子がいたとされ、無事ホフピンスキが救出に成功したものの、ホフピンスキが消息を断つと同時に、彼女も消息が不明となったと記録を読んだことがある。
まさか、彼女が。この女なのか?

俺は黒麦酒の瓶を取り出し、ビルヂングの壁で底を割り、右手で握り直した。
忽布に翻弄された者達の深い哀しみと怒りが、激しく心に音を立てる。DTB:reの夜に降りしきる、冷たい雨のように…



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スタウトらしいコーヒー香のような香ばしさ。
ハチミツと乳糖を使用することで、苦味は抑え目ながらもまろやかな甘みが口に広がります。⠀
ABVは一般的なミルクスタウトよりも軽めであっさり飲めることから、パイントでもお勧めできるビールです!
くどくない甘さなのでスイーツとのペアリングもおすすめ!
これからの季節、どんどん熱くなる初夏に向けて飲んでいただきやすいライトな黒ビールです!