Derailleur Brew Works

online shop

BEER

メインビジュアル

月影は電気山羊の夢を見るか

ベルジャンブロンドらしい土の香り、モルトの甘味。
レモンを加えて頂くと、また新たな顔を覗かせてくれるかもしれません。
ベルジャンブロンドエール
原材料:麦芽/ホップ/蝶豆花茶/カラギナン
ABV:7.0 IBU:15 SRM:-

¥3,600 ~ ¥14,400

カートに追加しました。
お買い物を続ける カートへ進む

かつて、ニシナリに自らの住いを設け、
彼らの暮らしを丁寧に掬い作品を世に出した劇作家がいた。
ワカモトと名乗る彼は、ある少女と2人暮らしていた。
その少女こそがマダム・ムーン・シャドウこと、サキ・タニグチである。

彼女は若くして父と母を亡くし、孤児としてたくましくニシナリの街で生きようとしたところを、
ワカモトに拾われ、2人、暮らしていたのだ。

マダム・ムーン・シャドウが、二人の少女を競わせ続け、演じるにふさわしい一人の少女を
自身が育てんとする舞台『クリムゾンガール・イン・ザ・ヘブン』。

その戯曲は、彼女自身の半生そのものであると言われていた。
ワカモトが密かに愛し、そして誰にも触れさせぬよう大事に育て続けた少女の半生を。
彼が若き日の情熱のまま、ニシナリの暮らしとともに少女への屈折した愛情を表現した作品であったのだ。

芸能界を引退したかつての大女優、マダム・ムーン・シャドウが上映権を有したままの
『クリムゾンガール・イン・ザ・ヘブン』。

芸能界随一のプロダクション、鶴見橋芸能事務所の社長令息、サイオンジ・マスミはただ、歯ぎしりし、指を咥えて見るしかできなかった。
マダム・ムーン・シャドウの電撃記者会見を。

会見会場はニシナリに鎮座するリバーサイドホテル南海(ナンハイ)の最上階、瓢箪の間にて行われるとのことだった。
ついに主演とする女優を決めたのではとの噂がもちきりのなか、放電爆発後初となる、『クリムゾンガール・イン・ザ・ヘブン』の再演の発表であろうと、多くの芸能関係者と取材陣が集まった。
多くのマイクが並べられた白い布をまとった机が一つ。会場はただそれだけだった。

会見開始時刻になるとブザーが鳴り、会場のライトが全て消えた。
ようこそ、マダム・ムーン・シャドウの舞台へ。
暗闇の中、彼女の声が響き、そしてこだまする。
ざわめく会場の空気を更に切り裂くように、彼女の声は続く。

初代クリムゾンガールを演じました、マダム・ムーン・シャドウこと、サキ・タニグチです。
私の声に集中していただけるなら、灯りはまだ必要ないかもしれませんね。
電子合成音が続く。
カ・・ツ・・モ・・ク・・セ・・ヨ・・。
あなた達は、電気山羊(Electilic Goat)の夢をみることはありますか?
合成音の終わりは、またも初代クリムゾンガールの声であった。
彼女の声だけが続く。
クリムゾンガールは、私が初代で、そして永遠とする。
この場所で、たった今から。

灯りが一斉に灯される。眩さに目がなれたころ、皆の目の前にいたのは、
若き少女の頃の、マダム・ムーン・シャドウ、その人だったのだ。
この国の政府、そして芸能界、そして我が物顔の忽布集団。
すべてが悪意と忽布に汚染されています。
今、私は宣言します。彼らへの戦いをこの場で挑み、蠢く汚染と野望から、この土地ニシナリを取り戻すことを。
殺戮機械兵(キリングマシーン)『劇団月影(Moon Shadow’s)』の結成です。

響き渡るタニグチの声を、遮るものはなにもなかった。
タニグチの、一世一代の舞台に、はからずも皆が心を奪われてしまったのだ。
忽布と自由を取り戻す戦いが、今、高らかに幕を上げた。



■■■■■■■■■■■■

ベルジャンブロンドらしい土の香り、モルトの甘味を感じながらも、
スタイル名とは裏腹に、溶け込む月影に照らされたような深淵の色をした液体は
レモンを加えて頂くと、また新たな顔を覗かせてくれるかもしれません。

そのままの味を楽しんでいただいた後は、
ぜひレモンを加えて味や色味の変化を楽しんでいただきたいです!