BEER
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BOY MEETS GIRL'S REGION
貝出汁とトマトの旨味が効いているクラマトから着想を得た問題作です。フルーティかつスパイシーなアロマに思わず騙されるが、一口含めばホタテ出汁の旨味の高波が押し寄せる様はまさに衝撃的です。しかし、決してアンバランスではなくトマトの旨味、酸味と協調しマイルドになることでするする飲めてしまいます。クラフトビールとカクテルの垣根を超えるべく生まれた自信作ぜひお楽しみください。
Tomato’n Kai Soup
原材料:麦芽(イギリス製造)、トマトピューレ、グラニュー糖、ホタテエキス、ホップ、花椒、カルダモン/炭酸ガス(麦芽使用率50%以上)
ABV:5.5 IBU:35 SRM:-
※要冷蔵の商品です。冷蔵庫での保管をお願いいたします。
「魅居附(ミイツ)製薬の作り出した悪魔の憐れむ血とKai^soUp(カイジル)の麦酒!」
喋りだしたのは、マツオだった。魅居附(ミイツ)製薬初代会長で名を馳せた”神の名を叫んだ男”、彼は、エミリーの携帯端末(ホロピット)に音声信号を残していた。仮想粒子(タキオン)を用いた求愛接近(ランデヴー)だよと耳元でささやくような、甘い響き、期待。エミリーには乾いた笑いしか出ない。
蔓延する黴(ウイルス)はAREA2470から順列都市群O-サka(オウサカ)州全土を覆い、一転した突然の静寂(サイレンス)。ささやかな抵抗勢力(レジスタンス)の活動も、下の闇のどこかで愚かなけものが挑戦する、悲しげな遠吠えに過ぎない。
朝焼けか、夕焼けか、わからなくなりそうな滲む陽(デイライト)、赤い反射の線路の影。照り返して、見えなくなるのは、携帯端末(ホロピット)の画面。どうせ何も送られてこない。今日も明日も、会う約束なんてこない。静寂は終焉を約束せぬまま、ずっと彼女(エミリー)の手を握っている。
画面光の明滅。崩壊する仮想粒子(タキオン)を電子頭脳が変換。音声信号の脳内投与、没入(ジャックイン)。
かつて5kgEn(ゴキゲン)を順列都市群O-サka(オウサカ)州に席巻させたマツオは、忽布集団(HOP HEADZ)の想像(イマジネイション)を用い、悪魔の憐れむ血とKai^soUp(カイジル)の麦酒を量産。蔓延する黴への共存抵抗そして5kgEnの復刻として積極的拡散投与を決定した。
代码名称(コードネーム)BMGR(BOY MEETS GIRL’S REGION)。
それは、たったひとつの冴えたやりかた。
もう、O-サka(オウサカ)州首都、ウme^D(ウメダ)では拡散がはじまっている頃だ。
残された音声信号を確認し、エミリーは携帯端末を放棄(イジェクト)する。静寂は終焉を約束しないなら、その手をそっと離すだけだ、グッドナイト、スイーツハーツ。
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貝出汁とトマトの旨味が効いているクラマトから着想を得た問題作です。フルーティかつスパイシーなアロマに思わず騙されるが、一口含めばホタテ出汁の旨味の高波が押し寄せる様はまさに衝撃的です。しかし、決してアンバランスではなくトマトの旨味、酸味と協調しマイルドになることでするする飲めてしまいます。クラフトビールとカクテルの垣根を超えるべく生まれた自信作ぜひお楽しみください。